ジオ&みずはくツアー「扇状地のダイナミックな水循環」開催報告
活動報告
2023年06月11日
午後には止むことを願って小雨の中、バスは富山駅北口を出発しました。朝の元気なうちに栃谷展望台に登り、霞で幻想的で広大な緑の扇状地を眺めました。谷の下を通して下流の部落(栗寺)へ導水した竜ノ口用水(十二貫野用水)を見学しました。十二貫野湖(9月)や尾ノ沼谷の取水口(11月)の見学と十二貫野用水の全容が分かるツアーになっているそうで、次回からのツアーに参加するのが楽しみです。愛本橋では、愛本刎橋の解説を聞き、十二貫野用水や愛本刎橋の当時の技術の高さに感心しました。黒部川堤防を下るバスの中で黒西合口用水、水制工、霞堤、など治水の苦労話しを聞きました。残念ながら途中の堤防が工事中の為、旧合用水水門跡を見ることが出来ませんでした。黒西合口用水で取水し、扇状地の傾斜を利用して発電している低落差発電所を見学しました。発電に利用した水を次の発電所に供給し、最後は黒部川に放流しているとの話がありました。昼食の後、杉沢の沢スギに向かいました。園内で杉が人々の暮らしに欠かせなかったとの話や、伏状更新の興味深い話に聞き入りました。園家山砂丘にある地下水の水位標柱では地下水を使いすぎると地下水位が下がるのを目で見ることが出来、水の大切さを感じました。全国名水百選の黒部川扇状地に湧く水には氷河の一滴が入っており、園家湧水の庭(入善町)で冷たくておいしい水を味わいました。水循環をとおして黒部川を治め、その水をうまく利用しているのを実感した一日でした。
栃屋展望台
園家湧水の庭