ジオ&みずはくツアー2024「扇状地のダイナミックな水循環」
お知らせ
活動報告
2024年06月16日
晴天の中、バスは富山駅北口を出発しました。朝の元気なうちに栃谷展望台に登り、広大な緑の扇状地を眺めました。前方に見える棚山台地と足元の十二貫野台地が30万年前はつながっていたとは驚きです。谷の下を通して下流の部落(栗寺)へ導水した竜ノ口用水(十二貫野用水)を見学しました。第一分水(9月)や尾ノ沼谷の取水口(11月)の見学と十二貫野用水の全容が分かるツアーになっているそうで、次回からのツアーに参加するのが楽しみです。愛本橋では、ブラタモリで使用したパネルで扇状地の成り立ちの話を聞きました。愛本刎橋の解説を聞き、十二貫野用水や愛本刎橋の当時の技術の高さに感心しました。黒部川堤防を下るバスの中で黒西合口用水、水制工、霞堤、など治水の苦労話しを聞きました。普段見ることのない黒部川で唯一残っている、旧合用水水門跡を見ることができました。黒西合口用水で取水し、扇状地の傾斜を利用して発電している低落差発電所を見学しました。発電に利用した水を次の発電所に供給し、最後は黒部川に放流しているとの話がありました。昼食の後、杉沢の沢スギに向かいました。園内で杉が人々の暮らしに欠かせなかったとの話や、伏状更新の興味深い話に聞き入りました。園家山砂丘に三角測量には欠かせない基本となる一等三角点(本店)があるのを初めて知りました。地下水の水位標柱では地下水を使いすぎると地下水位が下がるのを目で見ることができ、水の大切さを感じました。全国名水百選の黒部川扇状地に湧く水には氷河の一滴が入っており、生地の共同洗い場(清水庵の清水)で冷たくておいしい水を味わいました。水循環をとおして黒部川を治め、その水をうまく利用しているのを実感した一日でした。