映画の舞台となった
立山黒部ジオパークに行ってみよう

剱沢キャンプ場付近から望む剱岳

ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大 地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいいます。現在日本には 、日本ジオパーク委員会が認定した「日本ジオパーク」が44地域あります(2018年9月現在)。
日本ジオパークネットワークHPより抜粋

富山県東部と富山湾からなる立山黒部ジオパークは、標高差と地球の歴史をテーマとしています。飛騨山脈は、標高3,000m級の山々からなる国内有数の高標高地域です。一方、飛騨山脈から流れる黒部川は山麓に平坦な扇状地をつくっています。山々の厳しい自然環境と扇状地の私たちが暮らす街という際立ったコントラストが立山黒部ジオパークの魅力といえます。また、両者は「水循環」でつながっているのです。そのため、立山黒部ジオパークは、水循環と大地の成り立ちを知る上で格好のフィールドといえます。「剣の山」の舞台となったロケ地に足を運び、雄大な大地と人々の暮らしに目を向けてみましょう。ここでは、ジオパークエリア内の、本作と関係が深いスポットを紹介します。

本作の主人公たちが暮らす生地の街には、いたるところに地下水が湧いています。
(地下水が湧く仕組みについては〈見どころ〉をご参照ください)
湧き出る地下水は、黒部では清水と呼ばれ、飲用水や洗い場として利用されています。

生地まち歩き

生地の街並み

清水庵の清水(大町の共同洗い場)

称名滝は、4段350mという日本一の落差をもつ滝です。
称名平園地や展望台から見る称名滝の迫力は圧巻です。水は山を削り、砂礫を運び、扇状地をつくります。富山平野は、複数の扇状地が複合してつくられました。水が豊富な平野部には大きな街が発展しました。
侵食の激しい称名滝は、富山平野の始まりの場所でもあるのです。「大地の侵食」の現場を見に行ってみませんか。

とやま観光ナビ

称名平園地

展望台から見る称名滝

弥陀ヶ原~室堂平では、20万年前から現在にわたって続く火山活動の歴史を追うことができます。
今も火山活動が続く地獄谷では、活発な噴気が上がっています。一方、室堂平では複数の温泉宿が経営されており、登山客でにぎわいます。
室堂平は、まさに「生きている地球」の姿を見ることができ、火山活動の恵みを実感できる場所なのです。
また、標高2,450mの高山ならではの様々な生き物たちと出会うことができます。

立山黒部アルペンルートHP

立山山頂付近から見おろす室堂平
(中央右に噴気を上げる地獄谷、左に1万年前の噴火でつくられたミクリガ池が見える)

室堂平から見る星空

ライチョウ

クルマユリ